・スクスタ20章、クソ不愉快。
記事を書くために読み返すのもしんどかった。なんでこんなことするの？
・意見の対立というアイデアはわかるがそれをやる流れが最悪
・キャストにもキャラクターにも罪はない
(以降ネタバレ)
■話の大筋
なんかいけ好かないヨソモンが対抗組織「スクールアイドル部(以下"部")」をブチ上げて、コネに物を言わせてプロのクリエイターを呼び込んで、「こっちのほうがいい環境だぞ」と勧誘してくる。
部は業界トップクラスの作詞家、作曲家、振付師、演出家を擁しており、クオリティは明らかにあちらに分がある。
部の環境に魅力を感じるメンバーとそうでないメンバーがいて、それぞれのスクールアイドルとしての在り方、基本ソロで活動する同好会の価値を問われる…。
もし本当にこれ以上でもこれ以下でもない話だったら、別にいい。
「設定モリモリの新キャラに掻き回させる話しか書けねえのか？」とは思うけど、これはよくあるプロットだ。既視感があるということはつまり、丁寧に書けば物語として成立することを意味する。
ミアとランジュの強キャラ設定に説得力がないとか、山ほどあるMV未実装曲を差し置いて新キャラにMVつけてる意味がわからないとか、叩けば叩くほどホコリが出るものの、ちゃんとやれば「2nd seasonは波乱の幕開け、展開は心苦しいが大事な話」程度の評価だったと思うし、読後のつらさも15章(あなぽむ喧嘩)くらいのレベルで済んでいたとおもう。
でも、そうはならななかった。今更"ちゃんとやれば"を期待するのはスラム街の黒人がヒップホップとバスケで一発逆転を狙うくらい無理な話だった。
展開がつらいから叩かれているのではない。コンセプトを履き違えているから叩かれているのではない。
話の進め方が絶望的にド下手であるから、キャラの扱いがあまりに酷いから叩かれているのだ。
20章には致命傷が多すぎる。
■果林、愛、栞子があなたちゃん留学中に移籍している
愛さんはスクールアイドル好きなやつ全員と友達になりにいくクソデカ器の持ち主だし、「なんにも知らないまま全否定はしたくなかった」という言い分は一理ある。
果林さんはストイックにスクールアイドルとしての高みを目指すきらいがあるので、整えられた環境は魅力的に映るだろう。
栞子はランジュと既知の仲でランジュの性格が終わっていることも知っているので、説得にあたっているらしい。
同好会はユニットでも仲良しごっこでもないので、メンバーの一部が部へ移籍する展開はつらいけどあってもいいと思う。
でも、部長に話を通さずに同好会を抜けるのはいくらなんでも不義理がすぎる。
これまでメインストーリーで築いてきたあなたちゃんとの絆ってなんだったんだ？キズナエピソードって誰と話してたんだ？
留学してる間にヘッドハンティング受けてよく知らん部に移ってるって、普通にブチギレ案件だと思うけど。
ていうかメンバー内でも決着ついてないのに移籍を実行してるのおかしくないか？そういうことする子だったか？
それに、移籍を正当化するためにはもうひとつ条件がある。
移籍先がまともである必要がある。
■部が同好会の活動を弾圧していることを移籍組が認知している
部ができてからというもの、同好会の活動は認められず、校内施設の使用許可も降りないらしい。このへん生徒会が権限持ってると思うけど何やってんの？理事長権限なの？もうこの学校終わりだろ…。
あと監視委員会って何なん？同好会のメンバーが練習してたら笛吹いて追っかけてくるってバカが考えた設定だよ。双子出せば「アニメ時空とのリンク！」つってオタクが喜ぶとでも思ったんかな。
このへんの非現実的なパワーはもう5000万歩譲って無視するとして、同好会を実質廃部レベルまで妨害してることに移籍組がしゃーなしみたいな空気でいるの、ありえないだろ。
切磋琢磨って昨日まで仲間だった奴を兵糧攻めすることなんか？純粋に実力でブチのめしにこいよ。部のせいで同好会は土俵に立つことはおろか稽古すら叶わないんだけど、果林が「互いに競い合い磨き合うもの」って言ってたのがハンパなく薄っぺらい響いてしまう。
はじめは同好会への妨害を知らない可能性もちょっと考えたが、愛は「練習だけでもしておきたい」と言っていたし、栞子も「同好会の活動禁止も止めることができませんでした」と言っていたのでそんなことはなかった。愛さんはダチのために体張るタイプだろ、何自分だけ与してんだ。おれはしずく推しだけど、20章は愛さん推しがいちばんダメージがキツいと思っている。
栞子も恩義がある同好会がこんだけ虐げられてるのを止められませんでしたつってただ見てるようなやつじゃないだろ。ていうか横暴働いてるのが親友なら尚更力づくでも止めろ。
「20章キツいけど展開としてはアリ」みたいなこと言うやつ、どいつもこいつもここに全く触れてなくて画竜点睛を欠くのも大概にしろと思った。ご丁寧に「ちゃんと読んだ上での感想」と添えてあるものもあって、いやはや噴飯ものですわ。
■今のところランジュがシンプルに嫌な奴
このへんは私怨を多分に含む。
スクスタの脚本を書いているチームはてんで優秀でないので、新キャラを出すと同好会メンバーの活躍が露骨に減る。
かつて栞子の加入を書いたとき、メインストーリーはいわゆる「さすしお」ムーブに相当なリソースを割き、本来見たかった9人の活躍と成長は削られた。
誤解を招きそうなので先に言っておくが、栞子については歓迎派である。
同好会との対立の原因として姉との一件でスクールアイドルへのバイアスがあったこと、生徒の適性に沿った環境を提供するという献身的な信念があったこと、加入までに異常に長い時間をかけたことで受け入れている。
とはいえ加入までの流れは絶対もっといいものにはできたと思うし、尺取りすぎとも思うし、同好会に入る前に一言あってもよかったんちゃうかとも思っている。(一応20章で自省している)
一方ランジュはよく言えばピュア、悪く言えば純粋悪のような印象がある。
「自分がそうしたらみんなが喜ぶに違いない」という行動原理で同好会を潰しにかかっているのを擁護できる自信があるなら今すぐ弁護士になったほうがいいんだが、あなたちゃんが「本当はいい子」とか言い始めたのでマジで閉口した。「相手にしてみれば同じこと」って今栞子が言ったばっかだろ。同好会ズタズタにされてヘラヘラしてんじゃねえよお前はキレろよ。
正直20章の描写では脚本チームのせいで人間的な魅力が毫も感じられないので「同好会入ってほしくねえな」と思っている。ていうかあのエマちゃんがガチの拒否反応を示している時点で入っても円満にはいかんでしょ。
パーソナリティの根っこがコレなので諭されるとか実力勝負で負けるくらいでは改心は望めないけど、元よりスクスタの脚本に整合性なんてないので改心させるかもしれない。現状だと烈海王に負けたドリアン海王なみのウルトラCじゃない？
スクールアイドル愛はあるし同好会メンバーのことも評価しているっぽいので、監視委員会がなければ「スクールアイドルはクオリティがすべてだと思っている世間知らずお嬢様」で済んだと思う。ランチ断られて狼狽えてるとことかかわいいかったし。
今のところは、ね。
これ5000兆回言うけど、キャストにもキャラクターにも罪はないので。
法元さんのYoutube配信おもしろかったです。
■10話
かすみのパフォーマンスは部に負けてない←わかる
何が違うかわからないので部に行って自分の目で確かめてくる←今それ言う？
ゲリラライブ潰された直後の結束した空気で言うことか？かすみのライブ見て同好会も部に対抗し得ると感じたなら尚更部に行く理由なくない？
あなたちゃんも「みんなと一緒に続けたい」って言った直後の移籍を肯定するなよ。矛盾RTAか？人格ないんか？
DiverDivaより若干マシな経緯があるように見えるけどいかんせんタイミングが悪すぎる。あと動機をあなたちゃんにしか言わないのはなぜなんだ。戻ってくる前提ならせめて移籍について納得させるのが道理じゃないのか。
おれは虹ヶ咲のカップリングだとしずかすが一番好きだけど、10話について「しずかすてぇてぇ」みたいな感想を見てドン引きです。仲直りセックスとか言ってる場合かよ。
ひとりになっても同好会を死守してきたかすみに面と向かって離脱宣言して、整合性のある関係性の修復ができるのか？できないんだよ…。覆水は盆に返らない。
スクスタ時空のしずかすは20章10話をもって死んだよ。
おれはアニメと二次創作で生きていく。しずかす二次創作お待ちしています。
※追記
中須かすみならできるかもしれない。それが優しさなのか愛なのか甘さなのかはさておき。
しずかす二次創作については変わらずお待ちしています。
■なるべくマシな着地点
移籍組だけで部をボコボコにしてバリカン片手にジャンピング土下座すれば溜飲は下がるかもしれないが、それでも100%のリカバリはもう無理。心ない奴は事あるごとに「裏切り者」と呼ぶだろうし、5chでは早くもアンチが噴き上がっている。ラブライブ板なんてもともとキャスト応援スレしか見てなかったけど、しばらく見ないほうが精神によさそう。
20章を書いたチームには毛ほども期待していないけど、スクスタ時空のみんなにも幸せになってほしいよ。
■おわりに
これまで推しについて「キャラデザ可愛くない」「性格に魅力がない」などと評されているのを見ても「おれはかわいいと思ってるし好きなんや、お前の意見なんか知るかボケ」と突っぱねてきたし、今でも好きだが、「同好会を裏切った」という誹りについてはどういなせばいいのかわからない。これもう一生付いてくるだろうな。この手のカスは倫理観を親の腹に置いてきているのでスクスタでもアニメでも生放送でも言ってくる。
キャストにもキャラクターにも罪はないし嫌いになるなんてことは断じてないが、メインストーリーを楽しめる日はもう来ないかもしれない。
